キッズナーサリー通信
KN蒲田駅前園【とうきょう すくわくプログラム活動報告③】
KN蒲田駅前園では、ひよこ組(0歳児クラス)・うさぎ組(1歳児クラス)で東京都の事業である『とうきょう すくわくプログラム』に参加する事になりました。
内容としましては、各園が設定するテーマに沿って乳幼児の興味・関心に応じた探究活動を実践することで、乳幼児の成長・発達をサポートしていくものになります。
下記がポータルサイトですので、詳しくはこちらでご確認いただけます。
https://www.sukuwaku.metro.tokyo.lg.jp/」
第2回目の取組みはこちらです。
http://kidsnursery.net/kn_blog/knekimae/27057/
とうきょう すくわくプログラム活動報告書③
〇活動のテーマ
・『身近な音への興味関心を観察する』
・テーマの設定理由『乳児中心に行うため、0歳児でも反応が分かりやすいテーマにしました。』
〇活動スケジュール
・8月~12月までの期間、毎月『音』をテーマに、季節に沿った内容で行う予定です。
〇10月活動報告
『戸外で発見した音について』
〇活動のために準備した素材や道具、環境の設定
・バギー、散歩リュック、砂場道具、ボール、シャボン玉
10/21(火)実施クラス:ひよこ組(0歳児)
①月齢の低い子も想像以上に周囲の音を聞いており、電車の音がすると音が聞こえてくる方向に顔を向けていました。
また、月齢の高い子は指をさしたり、声を出して周囲に伝えようとする姿がありました。

②電車の音のみならず、少し離れた駅から小さく聞こえてくる発車ベルの音にも反応して顔を向ける子もいました。
また、エレベーターの音や機械の歯車の動きにも反応し、電車の音への反応と同様に指をさして声を出し、周囲にも伝えようとする姿がありました。

③バギーに乗っている際でも同様で、周囲の音に想像以上に耳を傾けていました。
車やトラックが行き交う音にはそれほど反応しているようには見えませんが、電車の音は特別な様子で、必ず誰かは電車の方を見ていました。

<職員の振り返り>
・想像以上に子どもたちが周囲の音を注意深く聞いていることがわかった。
・『車の走る音』や『街中で流れる雑音』と、『電車の音』とでは明らかに反応が違った。電車の音は子どもたちにとっては特別に気になる音である様子だった。
・月齢の低い子どもは音に反応してそちらに意識が集中するだけだが、月齢が高くなると自分で発見したものを周囲に伝えようとする姿が多く見られた。保育者が反応を示すと、共感してもらえたことに満足している様子だった。
10/29(水) 実施クラス:うさぎ組(1歳児)
①公園へ行こうと道路を進んでいた際に、進行方向で工事をしている現場に通り掛かりました。近付くに連れてショベルカーのエンジン音が大きく聞こえてきます。

②見付けた際には指差して友だちや保育者に発見したものを伝えようとする姿がありましたが、近くを通り過ぎる際にはじっと黙って、真剣な表情で工事をする様子を見入っていました。

③工事現場を通り過ぎて、少し細い静かな道路まで移動して進むと、そこで初めて口々に「がんばってたね」「しょべるかー、いたね」とお話する姿がありました。

10/30(木) 実施クラス:うさぎ組(1歳児)
①信号が青になるとバス、タンクローリー、トラックなど様々な自動車が勢いよく音を立てて走り出します。その音に子どもたちは顔を見合わせ、真剣な表情で車の行方を保育者と共に見送りました。

②付近に消防署があることから目の前を消防車や救急車が走る姿を見掛けます。この時もけたたましくサイレン音が鳴り、数台の消防車が走り抜けました。そのサイレンに気付いた子どもたちはフェンスに駆け寄り、しばらくその行方を見ていました。

<職員の振り返り>
・春先は電車が通り過ぎる音に気が付くと指さして保育者に伝えようとする姿が見られたが、最近はあまり反応しなくなってしまった。音に慣れて日常的な音として珍しいものではなくなってしまったのかもしれない。
・保育室内にいる時も、建物の上の高架を通る音がすると「でんしゃ、とおったね」とみえてないのに話す事があった。
・対して室内では雷の音に大きく反応していた姿があったのを思い出した。
・保育園の立地により、電車の音は掃除機などの音と同じように生活音になっており、その中で毎日生活する子どもたちにとっては、ごく自然な音として認識されているのだと感じた。

